環境

気候変動への対応

3つのエコ活動

創立100周年となる2034年を見据えたCO2排出量削減計画を2017年に策定し、「エコファクトリー(省エネルギー活動)」「エコプロダクツ・サービス(環境配慮商品の提案活動)」「エコロジスティクス(物流の効率化活動)」の3つの活動で削減に取り組んでいます。

全世界の社員が心をひとつに、ものづくりや商品開発、販売など、各持ち場で積極的に活動し、"子供たちの輝く未来のために"持続可能な社会の実現に貢献していきます。

エコ意識

新たな目標値を設定

2017年の計画策定当初は、CO2排出量を当社単独で2013年度比40%削減、当社グループでは2015年度比25%削減を目標に活動してきました。そのような中、国際社会の気候変動対策への機運の高まりを受け、2021年度を基準年とし、2030年度、さらには2034年度(創立100周年)までに、Scope1および2におけるGHG排出量を年率3%削減する新たな目標値を設定しました。今後、Scope1および2に加えて、Scope3の排出量についても算定を進めていく予定です。

新たな目標値を設定

温室効果ガスの削減

エコファクトリー(Scope1, 2)

「カーボンニュートラル」の実現を見据えて、社員一人ひとりが工夫し、身近なところから省エネ活動に取り組み、当社のものづくりから発生するCO2排出量を削減します。

エネルギーの見える化

エネルギーの消費量を地域ごと、種別ごとに把握し、最も多く消費している地域およびエネルギーに着目して削減策を計画・実施しています。最もエネルギーを多く消費している大崎事業所をオフィスのモデルケースとして太陽光発電の導入を計画し、その第一段階として事務棟の消費電力40%削減を目指した取り組みを進めています。

新東工業グループ 廃棄物排出消費量内訳 2022年度実績

幸田事業所の電力見える化

エコファクトリーの取り組みのひとつとして電力の見える化を進めています。その中でも幸田事業所は他工場のモデルケースとして、生産ライン別の電力見える化、減らす化を推進しています。事業所全体、建物ごとの電力計測だけでなく、生産ラインごとの電力を計測することで使用電力のムダを発見しやすくし、省エネ改善につなげます。

省エネルギー最適化診断の実施

各事業所での様々な省エネルギー対策をさらに一歩前進させるため、外部機関による省エネ最適化診断を受診しました。設備・機器の使い方や温度・照度などの設定値が最適かどうかなどをプロの目で見ていただき、20点以上の指摘を受けました。そのなかで、各事業所共通の指摘事項としてエアーコンプレッサに関する事象が挙げられたため、エアー配管のリークチェックと修繕、吐出圧力の低圧化、コンプレッサ設置場所の換気改善の取り組みを全事業所に展開し、さらなる省エネ化を推進しています。

太陽光発電装置とEVスタンドの設置

新城事業所では新工場屋上に54kWの太陽光パネルを設置しました。発電した電気は事業所内で消費し、購入電力の削減とCO2排出量の削減に貢献します。太陽光発電装置に22.4kWhのリチウムイオン蓄電システムが併設され、日中のデマンド抑制や停電時に電力を供給することでBCP対策に役立っています。また、太陽光発電装置で得られた電気の一部は構内に設置されたEVスタンドへも供給され、今日増加しているEVやPHEVへの電力供給に対応しています。

屋上に設置した太陽光パネル
屋上に設置した太陽光パネル

エコプロダクツ・サービス(Scope3)

これまで環境配慮商品のラインナップの見直しや商品そのものを増やす取り組みを進めてきましたが、2022年度は環境配慮商品自体のCO2削減の考え方を明確化しました。「商品のシンプル・スリム化」「環境配慮機器の採用」「動作・工程変更による生産効率向上」の視点で整理し直し、改めて対象となる199商品を選定し、CO2削減量を算出しました。引き続き、お客さまのものづくりにおけるCO2排出量の削減に貢献できるよう、環境配慮商品の改良、開発を進めていきます。2023年度は対象商品を増加するとともに、国内グループ会社へも展開していきます。

お客さまのものづくりにおけるCO2削減貢献量

CO2削減貢献量

  • ※2021年度以前は新東工業単体の集計値
    2022年度は国内および海外グループ会社を含み集計

エコロジスティクス(Scope3)

投射材の輸送手段をトラックよりも環境負荷が少ない鉄道や船に転換し、輸送時におけるCO2排出量の削減に貢献しています。またトラック物流の効率化に取り組むことで、CO2排出量の削減に加え、人的作業の削減や通い箱活用による廃棄物の削減にも貢献しています。さらに国内7拠点間の物流効率化や積載率アップにも取り組んでいきます。現状のそれぞれの輸送手段による総輸送量は、トラック20,345.4千ton・km、鉄道542.0千ton・km、船703.1千ton・kmとなっています。今後はさらに鉄道や船による輸送比率を高めていきます。

輸送の構成比(トンキロベース)

輸送の構成比 トンキロベース

エコシップマーク エコレールマーク

2017年に「エコシップマーク」、2021年に「エコレールマーク」を国土交通省より認定されています。

資源循環の推進

3Rの取り組み

循環型社会の形成の為、3R(リデュース、リユース、リサイクル)に取り組んでいます。

廃棄物排出量の見える化

廃棄物の排出量を地域ごと、種別ごとに把握し、最も多く消費している地域とエネルギーに着目して削減策を計画・実施しています。

新東工業グループ 排気物排出量消費量内訳

廃棄物排出量の推移

廃棄物排出量の推移

  • ※2021年度以前は新東工業単体の集計値
    2022年度は国内および海外グループ会社を含み集計

構内パレット運用ルール見直し

事業所構内の荷役作業において従来木製パレットを使用していましたが、壊れやすく頻繁に交換しなければなりませんでした。そこでパレットの運用方法を見直し、木製よりも耐久性に優れたプラスチック製に切り替えることで、パレットの交換頻度を減らし、木くず廃棄物量を削減しています。またプラスチック製パレットに管理番号を付与し、プラスチック製品の使用量を制限し、廃プラスチック量の削減にも取り組んでいます。

段ボール梱包活用率UP

重量物のある製品の輸送では従来木製の梱包材を使用してきましたが、引き渡しが完了した時点で木製梱包材は廃棄されることが多いため、産業廃棄物としての増加が問題となっていました。そこでリサイクルが可能な複層構造の強化ダンボールの梱包材に順次切り替え木くず廃棄物の削減に取り組んでいます。またダンボール製梱包材は軽く、輸送における総重量を抑えられるため輸送コストの軽減に合わせて取り組んでいます。

有害廃棄物への取り組み

当社の事業活動から出る主な有害廃棄物にばいじん(鉛含有)があります。当社はそれらを集塵機で回収し、外部流出による環境影響を抑制しています。またPCB廃棄物については、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」により、高濃度は2022年3月、低濃度は2027年3月までに処分することが義務づけられています。当社は、早期処理を行うべく対応を進め、高濃度・低濃度ともに2021年10月までに全て処分が完了しました。

※PCB:ポリ塩化ビフェニルの略称

特定有害廃棄物の推移

環境に関するデータ

事業活動における全体像

当社グループで、製品を製造するにあたり投入した原材料、エネルギー、水のインプット(投入量)と製品生産、大気や水域への排出、廃棄物のアウトプット(排出量)を把握し、定量的に精査することで、環境負荷の低減に努めています。

INPUT
[対象範囲]新東工業株式会社およびグループ会社

電力使用量の推移

エネルギー使用量の推移

OUTPUT
[対象範囲]新東工業株式会社およびグループ会社

CO2排出量(Scope1、2)

水使用量

廃棄物排出量・リサイクル率の推移

※2021年度以前は新東工業単体の集計値。2022年度は国内および海外グループ会社を含み集計。

現在の株価

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