ショットブラストとは

ショットブラストはモーターの動力を使いブレードと呼ばれる羽根車を高速で回転させ、これにスチールショットやスチールグリットなどの投射材を送り込み、高速回転するブレードの遠心力により投射材を投射するものです。ショットブラストで使用される投射材は比重が重いため、バケットエレベーターにより運ばれ循環利用されます。大量の投射材を一度に投射できるので、サイズの大きな部品や多量の製品のブラスト処理が可能で、サンドブラストよりも効率が高いです。

ショットブラスト
ショットを投射する装置(インペラー)、ショットを循環させる装置(バケットエレベーター、スクリュー)、ショットとバリを分離する装置(ショットセパレーター)、ダクト、集塵装置等より構成する装置です。
インペラー
(遠心式加速装置)
ディストリビューター、コントロールケージを経て排出された投射材をブレードより遠心力を利用して飛ばし、バリ取り、面粗しをする部品です。
コントロールケージ
ショットの排出口を調整する筒状の部品です。窓(四角の穴)の位置により投射散布角度が決ります。
ディストリビューター
ショットを均等にコントロールケージの排出口に供給する部品です。
ブレード(羽根)
上記2部品を通ったショットをさらに加速し投射する役目で、インペラーの中で一番消耗しやすい部品です。
ショット投射量
インペラーモータの定格出力内で投射される毎分あたりのショットの質量(kg/min)
ショット投射速度
ブレードの先端からショットが離れるときの初速度(m/s)
投射密度(カバレージ)
ショットピーニング等に用いられる言葉で総面積に対する打痕総面積の割合。
ショットセパレータ
研掃(バリ取り)に有効なショット、バリ、粉塵を集塵機の風量にて分離し、オペレーティングミックスを維持するための装置です。
オペレーティングミックス
研掃効果を持つ最小粒径のショットが粉塵と共に廃却されることなく循環ショットの中に含まれている状態をいいます。
ショット循環装置
インペラーにより投射されたショットはキャビネット底部に溜まり、スクリューコンベア、バケットエレベータ、ショットセパレータを経て再びインペラーに送られます。これら一連の装置を総称したものをいいます。
集塵装置
ワークはショットブラストすると粉塵が発生するため、この粉塵をダクト、セットリングチャンバーを経て吸引する装置です。主に送風機、キャビネット、濾布(ダスチューブ)、粉塵排出口、シェーカーにて構成されています。
放散口
集塵機、ブラストのキャビネット上部にあけられている穴のことで、万一爆発が起こった場合、その部分から爆風を逃がし被害を軽減させるものです。
マノスタースイッチ
集塵機の濾布の目詰まり(圧力損失)を電気的にとらえ、信号を出し異常を知らせる機器です。
マノスターゲージ
マノメーター(U字管)を指針化したものです。

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